2025年東大寺観音院個展「境界」

2025/10/25-11/1

東大寺観音院 個展「境界」

Now Here / Nowhere ― 境目に立つ言葉

英語の nowhere(どこにもない)と now here(いま、ここに)は、

わずか一つの空白で意味が反転する。

その小さな“間”には、存在の不確かさと、

確かに「いまを生きる」ことの両方が宿っているように思う。

私たちはしばしば、「ここにいる」つもりで

「どこにもいない」時間を過ごしている。

しかし、ふとした瞬間に、

風や光、誰かの声に触れて――

世界が輪郭を取り戻すときがある。

そのとき、nowhere は now here へと変わる。

僕の行為は

このふたつの言葉のあわいに

形を与える試みなのかもしれない。

存在と不在、沈黙とことば、

その境目に触れながら、

「いま、ここ」に在ることを確かめている。

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