略歴

水島太郎

水島太郎は、1979 年京都鹿背山に生まれ、2002 年関西大学フランス語学科を卒業後、渡仏。南仏ニース近郊のエズに住み、画家マークエステルのアトリエにて制作をはじめ、モナコ美術学校 Pavillion Bosio で学ぶ。

また、彫刻家である祖父水島弘一、父水島石根より脱活乾漆技法という古典技法を継承。この7世紀から8世紀末にかけて漆と砥粉を何度も練り麻布と共に形成してゆく仏像制作に用いられた技法を使い、動物や人物など生き物の中心にある生命を追求し新たな高みに導く彫刻家として活動。

脱活乾漆は、高価な漆を大量に用いる上に制作に手間がかかるため、奈良時代以降この技法で制作された作品は数少なく、唐招提寺の鑑真和上像(国宝)、興福寺「阿修羅像」、東大寺「不空羂索観音像」(国宝)などわずかに残っているのみ。

水島太郎は、東大寺修二会(お水取り)に十七年以上前から参籠し、この数年は籠松明を担ぐ役を果たす童子として仕えている。信仰がこの世から失せてしまった今、人間の意識の起源へ想像を膨らませながら、古典技法を現代美術として蘇生する作品を制作している。

Biography

1979年
京都府生まれ。彫刻家の祖父・水島弘一氏、父・水島石根氏より脱乾漆技法などを伝承。

2002年
関西大学フランス語学科卒業後、渡仏。
南仏ニース近郊エズにて、画家マークエステルのアトリエで制作。
モナコ王立美術学校 Pavillon Bosio にて学ぶ。
彫刻家として精力的に活動を開始。
2004年
ニースのアパルトメントで共同生活。妻に出会うべく帰国。
2005年
東大寺お水取り(修二会)に参籠し始める。
2007年
フランス・コルシカ島のアジア祭「フランコジャポネ」にて乾漆彫刻を伝統技法として出展。
テレビフランス2、ラジオフランスブルー、関西テレビ「よ~いドン!となりの人間国宝」出演。
2008年
京都ビエンナーレ2008にて乾漆彫刻を出展し入賞。
2010年
第56回全関西美術展にて3席受賞。
奈良平城京遷都1300年祭記念展覧会「日本・韓国・中国メタルアート展」に出品。
各種メディアにて取り上げられる。
2015年
東大寺修二会で童子として、燃え上がる籠たいまつを担ぎ始める。
個展「create space tokyo」開催。
2016年
第62回全関西美術展で2席受賞。
近鉄百貨店あべのハルカス本店ギャラリーで個展。
兵庫県立美術館 王子分館でグループ展。
2017年
国画会展覧会に推薦出展。
スウェーデン・ストックホルムにてグループ展(乾漆彫刻・ジュエリー)。
インターコンチネンタルホテル ロビーのクリスマスツリー装飾参加。
2018年
第64回全関西美術展で2席受賞。
東京・祥雲寺で親子展(父・水島石根氏と共演)。
京都 泉涌寺塔頭 戒光寺で展示。
2019年
福岡県宗像市 別格本山鎮国寺で展示。
第65回全関西美術展で2席受賞。
2020年
アトリエ「やまにミケランジェロギャラリー」開設。
夏至祭にて「もも」を配布、パリ祭では登り窯で2mのフランスパンを焼く。
2024年
アートOSAKA 出展。
東大寺観音院にて個展開催。
タグホイヤー 広告背景デザイン。
ダイナースカード雑誌「シグニチャー」に特集掲載。
ユネスコ式典展示。
東大寺 不動堂に不動明王奉納。
ステーションHOTEL大阪に常設作品を展示。