大峰山山上講を終えて 〜脈々と続く信仰の歩み〜

昨日、ご縁をいただき、餅飯殿町の山上講の皆様とともに大峰山へ登拝してまいりました。

私は餅飯殿町の者ではありませんが、お声掛けいただいたご縁から、この山上講に参加させていただくようになって今年で9年になります。

餅飯殿町の山上講では、古くから町に伝わる、理源大師様より授かったとされる巻物のお守りをお預かりし、大峰山へ奉持して登拝する習わしがあります。私もその大切なお役目に携わらせていただき、毎年身の引き締まる思いで山へ向かっています。

理源大師(聖宝)は、大峯修験道の中興の祖として知られています。餅飯殿町には、理源大師が大蛇を退治した際、その功徳をたたえた町の人々が餅飯を献上し、そのご縁から巻物のお守りを授かったという伝承が残されています。それ以来、このお守りは町の宝として大切に守り継がれ、山上講の皆様によって毎年大峰山へ奉持される信仰が今日まで受け継がれています。

今回の登拝を通して改めて感じたのは、このような千年以上にわたる信仰が、今もなお人から人へと受け継がれていることです。

先日まで奈良国立博物館で開催されていた特別展「吉野・大峯」は18万人もの来場者を迎え、大きな反響を呼びました。修験道の歴史や文化に多くの方が関心を寄せる中、こうして餅飯殿町に伝わる信仰の歴史に、ご縁をいただいて参加させていただけることを心からありがたく感じています。

今回の登拝には、東大寺の若手僧侶の皆様も参加されていました。道中では、折々に朗々と響く般若心経のお唱えが山々にこだまし、その厳かな響きに心が洗われる思いでした。下山後の直会でも、「本当に素晴らしい経験だった」と多くの方が語られていたことが印象に残っています。

また、洞川在住の作家・赤井さんにもご同行いただき、大峰の歴史や自然について興味深いお話をたくさん伺うことができました。また赤井さんところに滞在している青野さんとも偶然ご一緒になり、赤井さんのお話のおかげで、この霊峰への理解がさらに深まり、登拝の時間がより豊かなものとなりました。

一歩一歩山道を歩みながら、多くの方々とのご縁に恵まれ、信仰の重みと歴史の深さを改めて感じた一日となりました。

この貴重なご縁をくださった餅飯殿町山上講の皆様、ご一緒くださった皆様に心より感謝申し上げます。

ありがとうございました。写真は赤井さんから