境界の終わりに寄せて

「境界」が終わりました。

それは、終わりというよりも、また新しい“境目”のはじまりのように感じています。

“する”と“される”のあいだ、

“見る”と“見られる”のあいだ、

その中動の揺らぎの中に、

生まれる作品があり、ひとの気配がありました。

ふと外で腰をかけていると、トンボが携帯に止まりました。

季節は変わり、風はまた次の場所へ向かっています。

観音院では、今日からくまさんの展示がはじまります。

搬入の途中で見かけた「日常」という文字になぜか心を掴まれました。

展覧会のリレーが続いていくことを、うれしく思います。

奈良がこれからも、良い展覧会の続く

文化発信の場として息づいていくことを願っています。

ご覧くださった皆さま、

そして支えてくださったすべての方へ。

心より感謝を込めて。