《スガタ(象)》は、一人の料理人の生き方に心を打たれ、その姿をかたちにした作品です。
決して表舞台に立つことなく、謙虚に、ただ目の前の素材と向き合い続ける料理人。
そのひたむきさ、見えない努力、静かに燃える情熱――私はそうした姿を、この作品の中に映し出そうと試みました。
白くざらついたかたちは、無垢でありながら力強く、繰り返しの修練の中から生まれる一瞬の輝きを宿しています。
「象(かたち)」であると同時に、「姿(すがた)」としての存在感を、この作品に込めました。
見る人それぞれの中にある、日々の営みの尊さや情熱を思い起こすきっかけとなれば幸いです。

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