彫刻と都市の出会い

大阪・京都編

大阪で出会った彫刻家、パトリシアの作品が印象的だった。超リアルな造形なのに、モチーフはこの世に存在しない不思議な生き物。グロテスクさはなく、どこか愛らしい。存在の不確かさと優しさが同居しているようだった。 本人とも少し話すことができた。特別に見せてもらった館内で、彼女は作品の髪を我が子のように手入れし始め、「時間がかかりそう」と僕たちと別れたのも微笑ましい。 展覧会は鈴木大輔さんのプロデュース。「大阪をベニスに」という構想のもと、水と都市の記憶が漂う空間に彫刻たちが静かに佇んでいた。万博後のカジノより、ベニスになればいいのに。 京都では二条城でキーファー展。鉛や錆びた鉄の巨大作品が歴史と響き合っていた。圓徳院では水津さんの静謐な展示、ギャラリーなかむらでは、蚤の市のアンティークを命に変える日下部さんの作品に惹かれた。 偶然の連続が、忘れられない一日をつくってくれた。 今日も素敵な一日を。

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